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声の悩み

大発見です。

私も年を重ね、どっからどう見てもおじいちゃんになりました。
若いときから指摘されていた猫背が、さらにひどくなり、背骨が湾曲しているのではと悩んでいました。
その上 巻肩なので上を向いて歩くような気分にはなれません。
股関節は硬く、前屈ピタはあきらめるしかない身体。

自信のあった声もここ数年、トレーニングを休むと直ぐ、震えたりひっくり返ったりかすれたりと悩みは深まるばかり。

でも、その悩みが解消したのです。

全ての原因は首にあったのです。

生まれて直ぐの赤ちゃんは、首が据わっていません。

ぐにゃぐにゃで、手の平で包むように支えてあげないと身体を起こすことも出来ません。

年を重ねた私も、同じように首が据わっていなかったのです。
頭の重さは成人で5キロ以上あると言われています。

身体のパーツとしては一番重いのが、頭です。
それを一番上にのっけているのですから、いかにバランスが大事かがわかります。

首を支える筋肉が衰えているのです。
近くの公園に行って、散歩しているお年寄りをよくみると、姿勢の良い人は首が据わっています。
猫背の人は、顎が上がり、首がぐらぐらしています。
首が、生まれたての赤ちゃんに戻っているのです。

「泣く子は育つ」と言いますが、赤ちゃんは、泣くことが仕事です。
おっぱいを飲み呼吸をする以外は泣くだけです。
首が据わるまでの運動はこの三つ。
鼻呼吸、吸啜、泣く。

閃きました。赤ちゃんに学ぼう!!

早速トレーニングに取り入れました。
鼻呼吸、口呼吸はやめる。
吸啜 ミルクを吸い込む口の動き 軟口蓋と舌の動き 唇を上下に圧着する事を意識して
泣く 大声で泣いてみました。大人のように悲しくて泣くのではなく、お腹が空いたとお母さんを呼ぶように。
   えーんえ~んとやってみました。

集中してやってみると、なんと声は甦り、巻肩は直り、姿勢もよくなっているではありませんか。

急に長時間やったために私は腰痛になりました。(やりすぎに注意)
本当の話です。PT(理学療法師)の娘の診断では、骨盤の傾きが変わった為とのことでした。

これまで喉仏を下げよう下げようと意識していましたが、それだけでは、声は安定しません。

安定させるには、身体を支えるセグメントを意識する必要があったのです。

関節の動きを良くしたり、身体の動きをコントロールするセグメントと
身体を支えているセグメントとがあります。

足の裏 手の平 骨盤底筋群 横隔膜 顎舌骨筋

これらは二足歩行の人間が地球の重力と拮抗するための身体のパーツです。
ここが緊張すると、力んだ状態になり、身体の動きは悪くなります。
弛緩すると、動きやすくなりますが、力は入りません。

ただし首が据わっていなければ、身体は安定しないのです。

お腹から声を出せ 丹田を意識しろ、頭を吊られたように・・等
声楽や、ボイトレで いろいろな先生から言われてきたことが、全て繋がりました。

喜多塾3年目

次世代のスター育成を目標にスタートして、あっという間の2年でした。

集まってくれた塾生の皆さんの個性を伸ばしつつ、理想の追求に向かって充実の日々が続いています。

デスク回りを整理していて、仕事で使った台本や原稿が沢山出て来ました。

大切にとっておいた台本も、今読み直すと、全く価値が変わっています。

FacebookやTwitterなどからあふれ出る情報。

選別吟味している間もなく、日々常識が塗り替えられています。

私達の仕事は、蓄積される技術はもちろん大事ですが、一方で感覚を日々更新しつづける事が、大切です。

今この瞬間は、あっという間に過去になってしまいます。

これだ!と思った事が、いつの間にか色あせています。

流行を追うのではなく、絶えず自分を更新し続ける事で、周りを動かしていく・・

そんなタレントに育ってくれれば、

喜多塾について

筋肉をゆるめる!!

発声や滑舌を良くするレッスンで、突き当たる壁がありました。

筋肉の癖です。

滑舌や発声の悪い人は、二つのタイプがあって、一つは舌や喉、下顎の動きの悪いタイプ。

もう一つは舌や顎の動きに、癖があるタイプです。(私もそうです)

左右に偏る人、顎をスライドさせる人、舌が歯より前に出てしまう人。

あるいは反対咬合だったり、中には甲状軟骨をスライドさせる人もいます。

また唇の癖もなかなか直りません。

動きの弱いあるいは悪い人は、正しい動きの情報を与えてやれば、たちまち良くなります。

しかし癖を直すのはその倍以上の時間が必要です。

筋肉には、前進ギアしかないらしいのです。

バックギアもブレーキもないのです。

ゆるめるには、エンジンのスイッチを切るしか方法はないのです。

アクセルを頻繁に踏まれると、筋肉は、エンジンの排気量を大きくしていきます。

逆にあまり使わないと、エンジンは小さくなります。

例えば噛み癖。

左右どちらか片側だけで食べ物を噛んでいると、よく使う方は、ダンプカーのようになり、

使わない方は、軽自動車のエンジンといった具合にバランスが悪くなります。

さらに屈筋と伸筋が拮抗しているので、上下のバランスも悪くなります。

これを矯正するのに、弱い方の軽自動車をダンプカーにしてバランスをとろうとする考えがあります。

左右ダンプカーにすれば、バランスはよくなります。

しかし上下のバランスもあります。

さらに、やりすぎると、軽自動車が、ダンプカーを通り越して、戦車のようになって、今度は反対のダンプを戦車にする・・筋トレ地獄にはまってしまいます。

ジレンマです。

逆にダンプカーを軽自動車にする事ができれば・・・

筋肉を鍛える方法はいろいろ紹介されていますが、

ゆるめる方法といえば、野口体操、整体、ゆる体操・・ヨガ 気功 太極拳・・瞑想・・

ところがところがです。

その方法がみつかりました。

ボイストレーニング滑舌トレーニングにも応用出来ます。

今自分に試しています。

昨日の常識が今日の非常識!!

めまぐるしく変わる世の中、日々更新していないと大変な事になります。

喜多塾 開塾一年が経過しました。

喜多塾 船出から一年経ちました。

プロを目指す人を応援する。
またプロとして活躍する人を育てる。
スターの育成!!

スターはまだ育ちませんが、手応えは感じています。
所属や預かりとして声優プロダクションに採用された人も何人か生まれました。

また特別レッスンから、仕事に結びついた人もいます(本人の努力が大)

そして、いよいよ、4月から プロダクション、アルカンシェルがスタートしました。
「ブルーソレイユ」オーディオドラマの収録も始まり、本格始動です。

ブルーソレイユは、連続ドラマなので、新キャラが続々登場するとか・・
その都度オーディションがあると思います。

マックミックにもお世話になりっぱなしです。

周りに助けていただきながら、いよいよ2年目に突入です。
新規募集は、今月で締め切ります。

朗読カフェも新たにSTUDIOをオープンさせました。
プロレベルの作品作りを目指しています。

録音環境はまずまず整いました。

オルフェカフェ 愛は時空を越えて

お茶とsweetsを楽しみながら生の朗読を聴く。
サロンドアクトゥリスの、朗読ライブ オルフェカフェ 「愛は時空を越えて」無事打ち上げました。
ご来場いただいた皆様、有り難うございます。

会場は代々木のレストラン、ルッコラ
昼夜、予約のお客様で満席となりました。

アクトゥリスのメンバーに三田ゆう子さんもゲスト参加。
時代小説の群読、と言う意欲的な企画で、腐りかけていた私の魂が騒ぎました!

レストランなので、厨房が舞台袖。
袖幕に身を隠しながら、舞台を見つめて出番を待っていた青春時代に戻ったかのような緊張。

今回は、制作会社でもあるアクトゥリスの、スタッフ力を感じました。
音響はもちろん、照明、プロジェクターを使った映像での演出。
前日から仕込み、当日のティーとお菓子の配膳、チームワーク抜群でした。

それと新しい試み
ウィンドシンセサイザーとの共演
本来はサックス奏者として活躍されている内藤知己さんによる生演奏が流れる中での朗読、
何から何まで贅沢な会でした。

感謝感謝です。

 

人間の喉はスクランブル交差点

喜多塾で真夏の大特訓をしました。
今回は4月のおさらいプラス、ブレス練習と関連させた、喉を下げるトレーニングをしました。

喉には、食べる、呼吸 そして発声と 三つの機能があります。
人間は動物と違って食べながら呼吸する事は出来ません。
呼吸しながら発声をしますが、生命維持の為の呼吸と、発声とでは違います。

入り口は 鼻と 口 出口は、食道と 気道 それぞれ胃と肺へと続きます。
動物は食道 気道が立体交差していますが、人間はスクランブル交差点のようになっています。

ここが混乱すると気道に飲食物が入り込んで肺炎の原因になったり大変な事になります。

それぞれ口や喉の奥にあるポイントを切り替えて使い分けています。
一つ目は唇、鼻呼吸の時閉じます。
二つ目は舌、口呼吸を防ぐ弁です。
三つ目は口蓋垂、鼻と口との息の出入りをコントロールし、飲食物が鼻に逆流しないようにする弁です。
四つ目は喉頭蓋、気道と食道の切り替えスイッチです。飲食物が気道に入らないようにする弁です。
五つ目は声門、気道に飲食物が入らないよう蓋をします。

四つ目の喉頭蓋は、飲み込む時の反射なので、単独でコントロールするのは難しいです。
それ以外は、トレーニングで動くようになります。

食べる時は、口と食道が直結するように、それぞれのスイッチが切り替えられます。
口蓋垂は鼻との出入り口を塞ぎ、喉頭蓋は気道に蓋をします。声門は締まります。声は出ません。

息をする時は、鼻と気道が直結するように、舌が硬口蓋に密着し、口蓋垂は開き、喉頭蓋も立ちます。
声門は開きます。声は出ません。

声を出すときは、声門だけが閉まり、他は全開します。
言葉は、それらを全て使い、踊るように舌を動かし作り出されるのです。

それに関わる筋肉はいっぱいあって複雑な動きをします。
普段の生活で拮抗筋のバランスが崩れ、プロの発声に必要な筋力が弱くなります。
ほとんど忘れ去られて動かなくなっているのです。

今回は喉の引き下げ筋。
「うたうこと 発声器官の肉体的特質―歌声のひみつを解くかぎ」音楽之友社によれば
甲状胸骨筋・胸骨舌骨筋・舌骨肩甲筋・輪状咽頭筋です。

喉仏が上がらないように意識すると、舌骨を下げる筋肉が強く働いて声が不自然になりがちです。
甲状舌骨筋を鍛えて、喉仏を下げられるようになると、声の幅が拡がります。

参加者は、入塾希望者と、レギュラークラスからの希望者。

私もそうですが、発声や滑舌など基礎的な訓練は、
一度よくなると、安心してしまう傾向があります。
これでもう大丈夫と、

ところが筋肉は一日に3%退縮するそうです。
一週間なにもしなければ、開始時より落ちてしまうのです。

特に私のような年代になると3%どころか6%以上かもしれません。

暑い日水分補給を

目黒に新しく出来た、アルカディア声優学院。
今日はそこでのレッスンでした。

未知の魅力でキラキラした原石がいっぱいです。
ここに来るだけでワクワクします。

声優演技レッスンと言えば、台本の台詞を「どう読むか」に意識がいきがちです。
しかし、台詞はもともとアクションを言葉にしたものです。

課題を渡されると家で熱心に練習してきます。
ほとんどが、どう読むか、の練習です。

感情を入れて・・

感情とは、暑い日や運動をした後出る汗のようにに身体の反応として出るものだと思うのです。

家での稽古で造られた感情は、前の日にかいた汗と同じです。

前の日の汗は翌日になるとさらに異臭を発します。
(当日の汗もですが・・)

臭い演技はこうして生まれるのです。

毎日新鮮な汗をかきましょう!!

毎回エキサイティングです!

ワークショップを始めて一月経ちました。
いろんな方が参加してくれて、毎週ワクワクしながらレッスンしています。
多くの才能と触れあうことで、刺激的な毎日を過ごしています。

参加者にはそれぞれの、表現スタイルがあります。
劇団出身の人は、その劇団の、映画をやっている人は、その集団の、アナウンサーにはアナウンサーの、
それぞれのスタンスがあり、同じ課題をやってもらうと、その違いがはっきり出て来ます。

ワークショップではお互いに吸収しつつ、刺激しあい、スキルアップにつなげる、そうした方向で進めています。

まず縦軸に、時間 横軸に、意識のベクトルを表す図を作りました。
これで見ると自分の演技スタイルの位置がよくわかります。
他人の位置もわかります。
ナチュラルな演技スタイルならば、限りなくゼロに。
アピール度の強い演技スタイルなら、マックスに。
ゼロからマックスへの対角線が虚実皮膜ラインでしょうか・・?
作品や役によって、どのスタイルの表現も自在に出来るようになるのが理想です。

多くの人は自分のスタイルに自信を持っています。
愛しています。信じています。
とても素敵な事です。

特に劇団は、アンサンブルですから、演技スタイルが統一されていなければ大変な事になります。
強烈な個性を持ったリーダーがいる劇団ほど、その集約度は強くなります。
教祖的な存在になりがちです。

師を持つと言うことは素晴らしい事ですが、
マインドコントロールされます。
弟子はそれを受け入れなければ稽古になりません。
師弟関係とはそういうものです。
だから弟子は命がけで、師を選ばなければなりません。
歌舞伎や落語・講談の世界は、弟子入りしなければ、舞台に立てません。

ところが、ワークショップや養成所は師を選ぶ為に行くのではありません。
仕事に役立つスキルを身につける為に行くのです。

私も劇団に居ましたし、師と仰ぐ人が何人かいました。
その時は一つの演技スタイルを信奉し、やや排他的で、視野も狭く、窮屈になりがちでした。

逆に
マインドコントロールを解くのは大変です。
集団の中で晒し者にされ(いじめ)駄目出しをされた経験のある人は、特に時間がかかります。
また根拠がないのに褒められるのも同じです。

まずは自分の表現スタイルを確認するところから、スタートです。

ワクワクしよう!瞳の輝き!

カーリングの試合を見ていていつも思うのは、選手の目の美しさです。
以前オリンピック代表チームが人気になりましたが、どなたも目が澄んでいて輝いていたのが印象的でした。

目が綺麗なのは、目標をじっと見つめるからかと、最初は思いました。
でも見つめるだけで、あんなに美しくなるとは思えません。

きっと選手の湖のような瞳に奥には、投げようとするストーンの微妙な動きが描き出されているに違いありません。
ワクワクしながら、ストーンの動きを想像しているのでは。