もう半分

午前中で仕事終了。
午後は用事をすませて、上野広小路亭に行ってきました。
木戸銭は千円。入り口で香盤を見ていると、「ただいまのお時間千円ですよ~」
と声をかけられ、調子よく中に上がりました。
いつも同じなのは分かっちゃいるけど、「今だけ」のタイムバーゲンには弱いですよね。
客席はほぼ満員。仲入り前、お客さんはげらげら笑い転げています。噺家の師匠がのっているのがよく分かります。
出演者が気分良くのった時とそうでない時とでは、天と地ほどの差があります。
その昔私が出演したお芝居で、上演時間が30分違ったことがありました。
ですからお客さんで行くときは多少のことには目を瞑って積極的に笑いましょう。
必ず良いことがあります。もっとも多少のことに目を瞑ってるうち、ぐっすりなんてことが良くあるので、鼾だけは気をつけましょう。
さて短い休憩をはさみ、まずは、講談。最近の講談は美人が多く、むさ苦しい(失礼)寄席の雰囲気が少し華やいだ(言い過ぎ)感じになります。
次が太神楽、気分良く「いつもより余計に回して」おりました。
落語が続いて、こちらも大受け。次がマジック。手品とか和ヅマとか呼び方によってスタイルも違います。ヒモを使ったマジックショー。
そしてとりは、橘ノ円師匠。「よっ待ってました!」
まくらで、昔話をしみじみとして、名人芸「もう半分」が始まります。
古今亭今輔師匠から五十過ぎてからやるようにと言われた話だそうです。
客席は、笑ったかと思ったら泣き、水を打ったように静かになって、次の瞬間ぞっと背筋が凍り付くと言った具合で、まさに一体となって話に引きずり込まれていきました。
幕が下りても拍手が鳴りやまず なかなか席を立つ人がいません。
お客が年寄りばかりだから仕方ないと思ったら、結構若い人も混じっていました。