Archive for 11月 9, 2005

蜘蛛となめくじと狸

 蜘蛛と、銀色のなめくじとそれから顔を洗ったことのない狸とはみんな立派な選手でした。
 けれども一体何の選手だったのか私はよく知りません。
 山猫が申しましたが三人はそれはそれは実に本気の競争をしていたのだそうです。

朗読チャネルの更新が滞っています。
声にして読んでみたい短めの作品から始め、猫の事務所で一段落。
銀河鉄道を始めとする長編を読み始めたのですが、難しく次の一歩が踏み出せません。
今年は一本も収録出来ないかと半ばあきらめていたのですが、「まなづるとダアリア」と言う作品集を読み返して面白い作品を見つけました。「蜘蛛となめくじと狸」です。一見すると身がひけるような残酷物語で、朗読するのは無理だと思っていた作品ですが、なかなかどうして今の時代にこそぴったりだと感じました。出来れば年内に聴いて貰えるようにしたいと思っています。
ちなみにこの作品の結びは
「なるほどそうしてみると三人とも地獄行きのマラソン競争をしていたのです。」